sasami's diary

日々考えついたことや、メモをしたいことを不定期に書きます。

少し前のマイクロプロセッサの状況

マイクロプロセッサは、最近ではnVIDIAや、ARMコアを載せたTIのOMAPとか、半導体性能が上がってきたおかげで、組み込み用途のものでも、デスクトップで使うのに問題ないレベルまでになってきたけど、つい十年前までは、汎用のマイクロプロセッサといえば、インテルAMDと、IBMと、Sunと、富士通くらいしか作っていなかった。HPも作っていたような気がするけどあんまり憶えていない。PC用だと、インテルAMDIA-32アーキ一択だったけど、(Mac用にIBMPowerPCもありました)サーバー用であれば、インテルIA-64や、IBMのPower、Sun、富士通のSparcなどがある。

インテルIA-64は、けっこう頑張って作っていたけど売れなかった。サーバーのようなミッションクリティカルな用途では、PC系から派生してきたプロセッサの信頼性が、ユーザーのニーズに耐えるものになってなくて、受け入れられなかったんだと思う。

IBMのPowerプロセッサは、IBMの自社サーバーに搭載されていて、けっこう台数も出ているし、性能もかなり高い。メインフレームで培った技術は伊達ではなく、信頼性という点でも高い性能を有していたと思う。実はIBMは昔から半導体への研究開発投資を積極的に行なっていて、半導体の分野でもかなり先進的だった。銅配線とか、High-κメタルゲートとか、早くに実現していたのはIBMじゃなかったけ?(←High-κメタルゲートはインテルでした。ただ今ではみんなやってるけど)半導体の技術を高め、コンピューティングの性能向上で、自社の事業を構築するという、レバレッジの効いた(かどうかは分からないが、)戦略で開発を行なっている。しかし、コンピューター開発というと、大昔は半導体の開発とセットで、いかに高性能なプロセスを開発するか、っていうところもひとつの競争軸だったけど、いつの間にかプロセス開発は、コンピューターの性能競争とはイコールでなくなった。なんか、どれ使っても一緒的な雰囲気が漂っている。

あと、Sunは、ワークステーションの流れでSuperSparc、UltraSpercとプロセッサ開発を行なっていて、最近でも細々と続けていて、先日新製品をリリースしているようだ。ただ、性能は飛び抜けて高いわけではなくて、UNIXワークステーション市場を切り拓いた実績と、ユーザーの多さでビジネスをうまく回しているという感じがする。

富士通は、メインフレーマーの一社で、唯一IBMに対抗しているメーカーで、技術力はけっこうあるし、いいプロセッサを作っている。性能は、IBMと一進一退で、新製品が出るごとに相手を追い抜くという感じか。IBMに比べてやや安価というイメージもあるけど、実際はよく知らない。メインフレームで培った技術を用いて、Sparcプロセッサを開発、高性能で高信頼性のUNIXサーバーを提供していた。これも性能では世界一位になったりして、あまり知られていないけどけっこう頑張っていると思う。

 

HPは、PA-RISCというのがあったけど、HPがサーバー用のプロセッサを、IA-64のItaniumに完全移行することにより、2003年で最終製品が出たのみのようだ。